うねにま団

sakusakuの話やら、日記やら。あ、ちゃんと小説もかいていたり、なんだかいいかげんなふたりです。
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そしてぼくは途方にくれる-1
ACT.2(1)
―11:10ロンドン/マルセイユ市街地 ハイウエイ


激しい反動で、健と、白(あきら)は座席から吹き飛ばされそうになる。
モービルはエマージェンシーのアラームを繰り返して点滅する。

「い・・・いた・・っ、健、平気?」

白は激しくドアガラスに打ちつけた頭をさすりながら運転席の方を見る。
ハンドルを持ったまま、健は恐い形相で不気味に微笑んでいる。

「ふ・・ふふ・・面白くなってきたじゃねぇか…」
「…た、たけしくん?」
「白、本部とケーサツに連絡しておけ」
そう言うと、腰のベルトから銃を取りだし、マガジン(弾倉)を確認して
安全装置を外し、ドアをあける。
ドアを開けると、噴煙がぶあっとモービル室内に入ってくる。

「俺は外見てくる」
「ま、まってぼくも」
「お前はオペレーターだろ、まずは自分の仕事をしろ」
そういって、健は噴煙の中に入っていった。。。
「…いつから、ぼくはオペレーターになったんだよ」
| うねにま団 | 宇宙宅急便 | comments(11) | - |
そしてぼくは途方にくれる-1-
ACT.1(4)
―11:50ロンドン/マルセイユ市街地


ロンドンの街並は移りゆく季節に合わせていろをかえていた。
ただ、もうこの”季節”すら、人が作り出した幻影なのだ。

21世紀に、人間はあっけなく地球を死滅の道の寸前まで進んだ。
それは20世紀から始まったエネルギー革命で大量消費されたガソリンや
大気汚染、温暖化、もうなんでもよかったんだ。引き金はひとつ。
それが発端になって善も悪もなくただ、相手を滅ぼすだけに勢力を注いだ結果、
アジアのとある国がそれを発射した。。

無用の長持でしかなかったはずの兵器だった。

俺たちの先祖は地獄を見た。

そして、使えなくなった土地と文明によってなんとか維持できる土地を分けて住み、新しい土地の開拓に全力を尽くした。
新しい土地。。そう、宇宙。
宇宙開拓時代があり、急速な進化を持って月にはコロニ−が多数開拓され、
月と呼ばれた神秘なる星はいまや人が住むただの土地になったのだ。

そして、国際警察は自然に宇宙も管轄することになった。

「まあ、そんなことどーでもいいんだけどね」
そういって、モービルを滑らしていく。
オートマチック運行が義務付けられている道なので俺は形だけハンドルを握り、
マルセイユ空港までの道のりを楽しむことにするのだ。
「なに?健なんか言った?」
「別に。んで、なんでこの皇女の遺体の資料まで送ってきてるの、ボスは」
「今日これもエアポートから旅立たれるんだからってことの関係資料?」
「んじゃ、俺みないからおまえ読んでおいて必要が生じたらおしえてくれたまへ」
「ええ”〜」

その会話の最中からだった。
前方の黒塗りのモービルが見え隠れしていたのは。
俺はちょっと気になる。
これでも警察官だ。
「ユーザー承認、前方30Mの黒のBMWのM1300」
設置してある認証システムが俺がターゲットした車を割り出す。
「どーしたの?」
「いや、あれが護送車だったりしてとかおもってさ、周りをずいぶんガードしたモービルがいるしさー」

ユーザー認証:エラー/アクセス不可

「アク禁?つうことはビンゴ?」
「相変わらず、山を当てるのは得意だねー」
「んじゃ、俺たちもあのBMを後ろからストーキングすればいいつうことだ」
「え?だれが乗ってるかわかんないじゃん」
「イーサンかミイラかどっちかってことだな」

それは、瞬間。

目の前でバクハツ―。
ドーンという空気の震動。
自分たちが乗ったモービルがその力に逆らうことなく、吹き飛んでいくのが
分かる。

「た、健!!」
「ち、ちくしょー!!オート解除ぉぉ」
そういって、俺はハンドルをさばきアクセルを踏みこむ。
「5秒後右に対向車!」
そう白が叫んだ途端、右から降るようにモービルが突っ込んでくるのを交わす。
「次、2発目くる!」
「どっちからだー!」
「右!」
噴煙と砕かれた道をすべるようにモービルを運転して、アクセルをめいっぱい踏みこんで、ギアを切る。
そして、今度はブレーキを一気に入れるとモービルは回転するように止まった。






| うねにま団 | 宇宙宅急便 | comments(0) | - |
そしてぼくは途方にくれる-1-
ACT.1(3)
―11:40ロンドン/国際宇宙警察管内地下駐車場

ふたりで乗りこんだモービルを手早く起動させていく健、その横で
小さなモバイルをモービルの備え付けてあるモニターに接続していく白(あきら)。

「んで、資料のデーターとどいた?」
「うん、いま解凍する所。もーエドワードさんのセキュリティー固いから、
なかなか開けない・・・よし、開いた」
白の目の前に紙をばら撒いたかのように、モニターからフォログラム画像で浮き出される。
あっという間に次々と資料と人の顔イメージが散らばるのを分けるように白が手早く内容を解読していく。
「んと、さっきやってたどっかの皇女様の遺体の資料と…イーサン・フロウ…イーサンってあれ?去年月で爆破テロ起こした宇宙海賊?」
「宇宙海賊だなんて立派な職種じゃねぇだろ。なんでそんな資料が入ってるんだ?だって、捕まえただろ?死に物狂いで45人も死傷者だしてさ」
「…内密に恩赦で釈放されるらしいよ」
「ああん?」
健は白の目の前に散らばったフォログラフイメージを覗きこむように見る。
読もうと目を凝らすが…ん?
「なんだこれ、なーんで英語で書いてないんだよ!」
「…だって、ボスの機密資料なんじゃないの?これ、時間がないから丸投げしたからさ、スペイン語なんじゃないの?」
「だーっ」
「なんで、スパニッシュガールと同棲とか出来るのにスペイン語よめないの??」
「英語と日本語しか俺は出来ない仕組みになってるの!」
「うそつけ、文盲なだけで世界中のオンナノコと愛を語らえるくせに」
「それは男だからな。まそれはともかく、なんであんな犯罪者が恩赦なんて受けれるんだよ?おかしーだろ?」
「うーん、他の惑星に存在する尊敬すべき独立国王によるって書いてあるけど・・地球圏内には内密に護送するって書いてあるね」
「まさか、その護送役とか?」
「それはもっとステキな勤務の方の仕事でしょ?急遽に決まったことらしくって護衛が足らないからエアポートを守れってことみたい」
「…意味なく簡単な話だな。そんなにモバイルに資料を送る話でもなさそうだ」
「たしかにね。。。ま、どっちにしてもそいつのフライトは14時みたいだから、そのまま家族のご対面が出来るからいいね」
「かえりたいなー・・・」
| うねにま団 | 宇宙宅急便 | comments(0) | - |
そしてぼくは途方にくれる-1-
ACT.1(2)

―11:30ロンドン/国際宇宙警察管内


『21世紀に若くして亡くなった現フィードリフィ国の皇女の遺体が見つかりました。この皇女の遺体は生前の希望により冷凍遺体安置所に保管されていましたが、
21世紀世界大戦でこの遺体安置施設が崩壊され、遺体は消滅したと思われていましたが、この度、施設跡付近の捜索により、奇跡的に皇女の遺体のみが無傷の状態での発掘が出来、皇女の末裔であるアインリッヒ氏が移住した月のメッサラ移住地域区に改めて埋葬することになり本日マルセイユ宇宙国際空港より旅立つ事になりました。さて次のニュースです』

ぼーっとネットで流れてくるニュースを見ながら、コーヒーを飲む。
白(あきら)がふーっと長い息を吐き、神々しいぐらいの笑顔で
「たけちゃん☆おわったよ、過去30年分の犯罪者性質別プロファイル検索システム♪」
満面の笑みをさらりと見流すと健は自分の机に乱雑に置いてある紙の束をばさばさと渡し、
「おー、ごくろー。じゃあ、つぎは」
「まって、これね、2日間かかったんだよ、もっとなんか言葉はないの?」
「むう、もちょっとスピードアップしなくてはならないよ、篠山くん」

その会話に入りこむように3M先のエイミーの声がかかる。

「両保安官、電話です。ボスから」

「どうも」
その声に促されて手許のオンフックのボタンを軽く押す。
「はい、望月です」
『おまえたちにまともな仕事をやろう』
名乗りもしないでぶっきらぼうにかえしてくるのはボス(上司)の声だった。
『急で悪いが資料を見させている時間はない。すぐにマルセイユ宇宙国際空港までこい。詳細はモバイルに送るから』
そういってこっちの声も聞かず、一方的に電話を切られた。

「…仕事だって、健」

| にま | 宇宙宅急便 | comments(0) | trackbacks(0) |
そしてぼくは途方にくれる-1-
ACT.1(1)

―EPISODE 履歴

2歳まで家族と暮らしていたが記憶はない。
相当甘やかされていたとの話だったので、両親がオレを育てていたら
別の人格と人生を歩んでいたのかもしれない。
物心がつきはじめた頃には、ケンブリッジで叔母と暮らしていた。
叔母は未婚でそれなりにキャリアウーマンだったからほとんどの時間を
ひとりで過ごして育っていった。

5歳からは寮での暮らしだったし、なにも違和感を感じなかった。
そのときは両親は死んだものだと勝手に思っていた。
そりゃそうだろう、メールをしたって何億光年の果てには届かないし、
電話だって出来ない。休暇にヴァカンスに帰ってくることもなければ、
誕生日もクリスマスのプレゼントだって届きはしない。
あ、この事情で可哀想だと思ってくれるのは女だけでいい。

親がいない分は世話好きの母の姉の叔母さんと、父の妹たちが呆れるぐらいの量で
誕生日やクリスマスプレゼントを贈ってきたし、学校が休みに入れば毎年、日本や
香港、アメリカに住む親戚の家にあがりこんでいたので寂しいなんて思わなかったのがホント。

親がいなくても困った事はなかった。
成績は何故か勉強をしなくても出来た。それでも早くオトナになりたくって
3度飛び級のテストを受けて15には大学へ進学した。

白(あきら)との出会いはそんな15歳の時。
アイツは飛び級とは又違った形で15歳での大学進学を決めていた。
漫画でしか読んだことがなかったESP能力保持者だった。
それもSPA(スペシャルA)クラスで世界でも有数の宗教の次期指導者
の立場も持っていた。
20歳になったら継がなければならない最高位を前に、社会実習みたいな形で大学に入ってきたとか。
心が読めるとか勝手な噂が流れていて大学ではかなり浮いた存在だった。

「TAK、君は日本人なの?」
そんな立場が違う白(あきら)が話し掛けてきたのは物理の講義の後。
その時は発音が面倒でしかも長ったらしいミドルネームが延々連なった名前だったので覚えていない。
「ああ、一応ね」
「へえ・・すごいね」
「君にスゴイといわれるような人種ではないと思うが」
「そんなことはないよ!日本人はすばらしい」
「えっと、君はシュ・・・」
「あー、いいよその名前は」
「とはいわれても呼ぶのに困るのだか」
「ねえ、TAK、僕に名前をつけてよ、日本の名前」
「なぜ?」
「大学にいる間だけでもめんどうなことを忘れたいからだよ」
オレは”たいへんなんだろう”という非凡な生活を送る彼を思いやる最大の
安直な気持ちだけ思った。
とりあえず、PCの日本語辞書で簡単に思いついた名前の漢字を検索して
ノートの切れ端にさらさらっと書いた。
“篠山 白”
「んー・・篠山が姓でアキラが名前はどうだ」
「ススヤマ?」
「篠山は親戚が住んでいる日本の地名、アキラはオレが好きな古典マンガ」
「よくわからないけどいいねー」
「よく分からないのかよー、心とか読めるんだろ?」
「心を読むねえ・・非科学過ぎる事言わないでよ」
「なにいってるんだよ、宗教だって非科学だろ」
「そう思う?」
「は?」
「ぼくもそう思うよ、宇宙の真理を説いたところで神は存在しないんだよ?」
「すまん、そういう話は教会でやってくれ」
「・・ごめん・・TAK・・えっと日本語での発音教えて、名前」
「・・・望月健・・」
それからなにかしら白(あきら)はオレにくっついてくる存在になった。

それから、2年後が現在になる。
| にま | 宇宙宅急便 | comments(0) | trackbacks(0) |
そして、ぼくは途方にくれる。-1-
ACT.0(2)

―11:00ロンドン/国際宇宙警察管内

「わかってくれた?OK、来週会おう、わかった?よしいい子だ。愛してる。
 じゃあ、来週連絡する」

ふー。
同じ台詞をもう、3回繰り返している。
オレの課のオフィスは閑散というか、白(あきら)と二人っきり。
仕切にさえぎられているにもかかわらず声は否応なく部屋に木霊する。

「おわった?処理は」
狭い仕切られたディスクになぜかオトコ二人椅子を並べている。
寂しいからとかじゃなく、新人に与えられた空間なのだ。
・・・この広いオフィスにオレたちと事務のお堅いエイミーしかいないのにもかかわらず、どうなんだこの処遇は。

そんな白(あきら)はPCの作業から目を離さずに深いため息と冷たい言葉を投げる。
「んー。覚えている限りはな」
「まったくさー、見境ないよねっ―うんだりだよ」
毎度毎度飽きれた声にこっちもうんざりする。
「なにがぁ?」
「おんなのこをなんだと思っているのさ。健はホストでもしてるの?」
「そーゆうお前は奥手っつうか興味なさすぎなの」
「健は興味有り過ぎ。見境ないでしょ?」
「ちゃんとオレなりのポリシーと節度をもってるぜ?」
まったく、オレのことを種馬かなんかとかんちがいしているんじゃないか?
こいつは・・・・・・。
おっと、とにかくあと二人、今週の予定をとりあえずキャンセルしておく子にヴォイスメッセージを送らなければ。
「一応さー、仕事中でしょ」
また白(あきら)がふてくされた声をだす。
「あー?書類ならもう2年分は提出したし、今相棒がやっているプログラムでシステムは完了するし、他にはなんかあるのか?17歳の若造新卒に」
親譲りの運の良さでテストを過去最高得点で入管したオレとESP特殊能力で特別入管した若造には上司もリッパな仕事なんてくれる程、社会は甘くない。
現場なんて最初ちょっとしたセレモニーの警護補佐しか出た事ないし、この部署の仕事であるはずの”宅配”(デリバリー)だって、ピザすら運んでいない。
仕事なんていっても雑用にもならない事務ばかりだ。
そんなこと生真面目な白(あきら)だって十分分かっている。
「・・・ないけど・・さ」
「ならば、お前こそ黙ってやれ」
「・・・」
とりあえずオレの最重要任務はネットにアクセスして二人の子猫ちゃんにメッセージを送ることなんだ。
それから、スケジュールを起動して、デートの約束を全部チェックしていく。
メリンダにジェニー、アーニャとミア、それシーリン・・っと。
とりあえず、これで今週はOK。
ん?なんだ、メモがあるな。。
―ミズキへ連絡?
「やべ・・」
その声に待ったましたといわんばかりに白(あきら)が口を挟む。
「んー、どうしたの?数々のウソがばれたの?」
「いつオレがウソをついたのだね?・・いや・・湖月叔母さんに母さんたちが帰ってくること伝えてないや・・・」
「健の叔母さんってケンブリッジにいるんでしょ?なら、まだ間に合うよ」
「・・・」
「ちがうの?」
「・・・日本に帰っている」
「え?」
「フランチェスコに挨拶行くっていったら虎屋の羊羹もっていけってきかなくってさ、一昨日買いにいっちゃたんだよねで」
「健・・フランチェスコって生物科学の?」
「ああ、今度学会がこっちであるからくるってメールあっただろ?」
「それで?ロンドン土産が虎屋の羊羹?」
「・・・んたくっ。どうしよーっかな。叔母さんがいないとオレ親の顔、分からないぞ。まじで」
そうなのだ。
オレは親の顔が分からない。
写真とかでは見たが、どれも機械音痴の叔母さんが撮った写真で見事にピンぼけばかりでちゃんと顔がわかるものがない。
困ったな・・・。まさか実の親に『写メおくってv』とはいかないだろ、風雨
「その意味の分からないぐらいの行動力・・だれかさんそっくり・・・とりあえず連絡だけいれとくといいんじゃない?」
「そうするか・・」
そういって、オレはため息混じりのヴォイスメッセージをいれた。

| にま | 宇宙宅急便 | comments(1) | trackbacks(0) |
そして、ぼくは途方にくれる。-1-
ACT.0(1)

両親は星になった。と叔母がいつも話してくれた。

オレの記憶にある両親の姿は今から15年前。
とはいってもその時はまだ2歳でいくら邂逅したってほとんどがイメージと
写真や叔母からの話を聞いた上でのいわば、形成された記憶だ。
イメージで残るのは泣き崩れた幼さが残る母の顔と父の大きな手と背広に染み付いたオヤジの匂い。
ロンドンの秋の街並の風景とオレをなだめる為に買った青い風船。
それは今でも、青い空に消えていくシャトルが描く飛行機雲を見るたび思い出す。

母はまだ若く、オレの別れをそれはそれは悲しみ、最後まで離れなかった。
父はポーカーフェイスでただ、ぽんと頭を撫でてくれただけだった。
その日の午後。
二人はマルセイユ宇宙国際空港から何億光年の彼方へ仕事をしに行った。

そう、死んで星になったなんてそんなメルヘンな話じゃない。
だって、この話はスペースファンタジーなんだから。




「飛び級でわざわざ大学をでてなにもここへ勤めることもないだろ?」

歳上の同僚たちがそう言っているのをもちろん知っている。

別にオレだって好き好んでこんな仕事についたわけではない。
国際警察公認の”運び屋”なんてだれが好きで選ぶ仕事だよ?
俗名、宇宙宅急便だとさ。あんまりにも捻りがなさ過ぎて笑いもでない。

―それでも・・・ただ。知りたかったんだ。
どうしても、両親がオレを置いていった理由を。


「・・・んで、帰ってくるんだ健の両親」
「ん?ああ」
「嬉しそうな・・顔じゃないね。東洋人はこういうとき喜ばないの?」
そういって、白欧人の白(あきら)はオレのPCを弄り始めた。

「よろこぶ?・・そんなのは知らない」
そう言って、おれはモニターを睨んだ。

「あ、SMSメールきてるよ」




------------------------------------ISNP---
----- SpeceMessageService -----
From: "Tubasa Mochizuki" <-->
To: <take_>
Sent: Sunday, June 6, 2410 8:01 PM
Subject: ☆かえるねー(ノ^∇^)/
-------------------------
たけしくんへ。

きょうのごご(わかるかなあ、とけいのはりがゆうがたになったら)
ままとぱぱはかえりますね。
まるせいゆのえあぽーとまでおむかえにこれるかな?
おみやげをたのしみにしててねd(@^∇゚)/

ままより。

    国際警察宇宙開拓局恒星惑星保護課/望月肇
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「健,お土産か・・・どうする?スペースシャトルのオモチャだったら・・・」
「ありえるから・・笑えない」


――16:00 国際警察宇宙開拓局恒星惑星保護課特務二名帰航

15年前、セットされたスケジュールタイマーが点滅を繰り返す。



| にま | 宇宙宅急便 | comments(4) | trackbacks(0) |